https://www.nri.com/jp/media/journal/20250124.html
人口減少により、旅客需要の減少や担い手不足が問題視される中で、これまで旅客専用とされてきた車両を活用して貨物を輸送する「貨客混載」の取組が広がっています。新幹線においてもコロナ禍での旅客の落ち込みをきっかけに、荷物を輸送する事業が本格検討され始めました。しかし、国内物流においては、トラック、在来線、船舶、航空といった輸送モードで物流網が既に構築され、新幹線物流のメリットや事業の成立可能性は、依然として検証が必要です。野村総合研究所(NRI)は、新幹線貨物の潜在需要量を独自に推計するとともに、利用者にとっての具体的な活用シーンの調査を実施しました。その結果、1日あたり約900トン(新幹線1便あたり1~2両)程度の潜在需要が存在し、事業として十分に成立する可能性があることがわかりました。新幹線物流の拡大は、持続可能な物流構築のみならず、即日配送エリアの拡大、輸出量の拡大、緊急輸送サプライチェーンの効率化にも寄与すると考えられます。本テーマに詳しいアーバンイノベーションコンサルティング部の小林 一幸、矢崎 圭、伊藤 将希、川手 魁、細井 隼に新幹線活用の可能性について聞きました。
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